Printifyとは?始め方から使い方、稼げるかについても解説

Printifyのアイキャッチ

オリジナルグッズの作成・販売を海外に向けて始めたいけれど、「どのオンデマンドプリントのサービスが合っているのか分からない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。

「Printify(プリンティファイ)」なら初期コストを抑えながら、オンラインショップを運営できます。

世界中の印刷事業者と提携する特徴を活かした、幅広い商品のラインナップと柔軟性が魅力的なサービスです。

本記事では、Printifyの特徴や他のサービスとの違い、利用方法などを詳しく解説します。これからオンラインショップ運営を始めたい方や、新しい販路を開拓したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

※本記事の情報は2025年4月時点のものです。

目次

Printifyとは?

Printifyは、オリジナルプリントのアイテムを簡単に作成・販売できるオンデマンドプリントのプラットフォームです。

2015年にアルティス・ケリス、ガティス・デュクルス、ジェームズ・バーディガンスによってラトビアの首都リガで設立され、現在は本社もリガに構えています。

サービスの仕組み

Printifyでは、ユーザーは自分のデザインをアップロードするだけで、商品のプリントから発送までをすべて提携する印刷業者が代行してくれます。注文が入った時点で初めて生産されるため、在庫リスクや初期費用を気にせずスタートできるのが大きな魅力です。

さらに、Printifyは単なる印刷代行ではなく、世界中のパートナー業者とつながるマッチングプラットフォームとしても機能しています。業者ごとに価格や納期、取り扱い商品の種類を比較し、自分に合ったパートナーを自由に選べるのも特徴です。

出典:How It Works – On Demand Print and Drop Shipping for eCommerce|Printify

Printfulとの違い

Printifyと似た名前のサービスとして「Printful(プリントフル)」というサービスも存在します。

どちらも同じオンデマンドプリントのサービスですが、仕組みや特徴には違いがあります。

PrintifyとPrintfulの違いを以下の表でまとめましたので、参考にしてください。

項目PrintifyPrintful
作成から発送世界中の印刷事業者と提携し、作成・発送を委託する自社の施設で作成・発送を行う
商品数約1,300種類以上約340種類
商品価格印刷事業者ごとに異なる安価な選択が可能一律価格
品質管理提携先の事業者によって品質が異なる自社の施設での製造で一貫した品質管理が可能
プラン価格無料プランと月額$29の有料プラン無料プランと月額$24.99の有料プラン
外部ECサイト連携Shopify、Etsy、Amazonなど、多数のECプラットフォームと連携可能。Shopify、Etsy、Amazonなど、多数のECプラットフォームと連携可能。
日本語対応なし一部対応
PrintifyとPrintfulの相違表

業界の大手であるこの2つのサービスは、2024年11月に合併しています。

ブランドとして「Printify」と「Printful」の両方が運営されています。

2つのサービスの強みが合わさることで、利用者の選択肢の広がりやサポートの強化を実現しています。

Printifyは日本でも使用できる?

Printifyは日本からも利用可能です。ただし、日本国内に提携する印刷事業者はなく、購入された商品はすべて海外から発送されます。

日本国内への販売は、配送に時間がかかることや送料に注意が必要です。

Printifyの特徴

日本にもオンデマンドプリントのサービスは「SUZURI」や「UTme!」などが展開されています。

ここでは、日本のサービスと異なるPrintifyならではの特徴を解説します。

印刷パートナーを自由に選べる

Printifyの最大の特徴は「世界中の印刷事業者と提携し、作成・発送を委託する」という点です。

選択する印刷事業者によって、商品の品質や価格、ブランディングオプション(ラベルやパッケージ、同梱品等)の有無などの多くの要素が変わります。

何を優先するかを選べるのは、日本のサービスにはない特徴といえるでしょう。

価格が安い

Printifyは日本のオンデマンドプリントと比較して価格が安いことも特徴です。

ベーシックなTシャツでプリント費用込みの価格感を比較してみると以下のようになります。

サービス商品名価格
UTme!ベーシックTシャツ WHITE1,990円
SUZURIスタンダードTシャツ 5.6オンス 淡色2,816円
Printifyユニセックス ヘビーコットンTシャツ 5.3オンス1,345~1,867円(9.41~13.06ドル)
※1ドル=143円で計算
Tシャツのサービス別価格比較表

Printifyでは、選択する印刷事業者によって価格が変動します。

安価な事業者を選べば、販売戦略としてコストを大きく抑えることも可能です。

商品数が多い

Printifyは、世界中の90社以上の印刷事業者と提携しています。各事業者がそれぞれ独自の商品ラインナップを提供しているため、Printify全体では非常に幅広い商品展開が実現されています。

以下に数ある商品のなかから代表的な商品を紹介します。

カテゴリ商品例
レディースウェアTシャツ、パーカー、スカート、ドレス、スポーツウェアなど
メンズウェアTシャツ、パーカー、ボトムス、スポーツウェアなど
子ども服Tシャツ、スウェット、ボトムス、ベビー服、スポーツウェアなど
ホーム&リビングマグカップ、ブランケット、ポスター、ノート、寝具、バスグッズなど
アクセサリースマホケース、バッグ、帽子、下着、ジュエリー、ペット用品、カー用品、文房具など
フード・ヘルス・ビューティー美容品、サプリメントなど
Printifyの商品展開一覧

出典:Create and Sell Printify Products With Your Designs|Printify

ShopifyやEtsyなどのECプラットフォームと連携可能

Printifyは、ECショップ運営をスムーズに始められるよう、さまざまなプラットフォームと簡単に連携できる点も大きな特徴です。複雑なシステム設定なしで、自分のオンラインストアにオリジナル商品を展開できるため、商品作成から販売開始までの流れがスピーディです。

2025年4月現在、連携できる主なプラットフォームは以下の通りです。

  • Shopify
  • Etsy
  • WooCommerce
  • eBay
  • Wix
  • PrestaShop
  • BigCommerce
  • Squarespace
  • TikTok Shop
  • Amazon
  • SourceForge
  • Printify API(独自システムとの連携用)
  • Printify Pop-Up Store(簡易オンラインショップ機能)

自社サイトを構築したい場合でも、マーケットプレイスで手軽に販売を始めたい場合でも、目的に応じた柔軟な運用ができるのが魅力です。

出典:Integration That Fits Your Business|Printify

Printify(プリンティファイ)の料金

Printifyの料金体系は「プラン料金」と「商品が売れた際のコスト」の2つに分かれます。

初期費用にかかわるプラン料金については以下の表を参考にしてください。

プラン名月額料金主な特徴
Free0円/月(0ドル/月)・最大5ストアまで連携可能
・無制限の製品デザイン作成
・モックアップジェネレーター利用可
・Shopify、Etsyなど主要なECプラットフォームとの連携
・24時間サポート
Premium4,142円/月(29ドル/月)・Freeプランの全機能を含む
・最大10ストアまで連携可能
・製品価格が最大20%割引
・Printify Connectによる注文管理支援
Enterprise要見積もり・無制限のストア連携
・製品価格のさらなる割引
・専任のアカウントマネージャーによるサポート
・カスタムAPI統合
・新機能への早期アクセス
Printifyのプラン料金表

※1ドル=143円で計算

基本的な機能は無料で利用できますが、5ストア以上の連携や利益率向上のために割引を求める場合は、Premiumプラン以上の利用を検討しましょう。

出典:How It Works|Printify

Printifyは稼げるって本当?

Printifyでは、商品が売れたときに初めて生産コストが発生する仕組みになっています。販売価格や利益率は自分で自由に設定できるため、うまく運用すればしっかり利益を出すことも可能です。

では、実際にどれくらいの利益が出るのか、具体例をもとにシミュレーションしてみましょう。(※換算レート:1ドル=143円)

【シミュレーション条件】

  • 商品:ユニセックス ヘビーコットンTシャツ(前面プリントのみ)
  • 販売価格:3,000円(送料込み)
  • 連携先:Shopify
  • Printify:無料プラン利用

【合計コスト】

  • 2,017~2,126円

【1枚あたりの利益】

  • 3,000円 – 2,017~2,126円 = 874円~983円

【利益率】

  • 約29.1%~32.7%

この条件で、月額4,850円のShopifyベーシックプランの費用を回収するためには、

  • 4,850円 ÷ 874~983円=約4.9~5.5枚

つまり、毎月6枚以上売れれば黒字化できる計算になります。

なお、Printifyでは利益率40%以上を目指す設定を推奨していますが、価格を上げすぎると販売数が減るリスクもあるため、ターゲット層に合わせたバランスの良い価格設定が重要です。

Printifyを使ってみた人の口コミ

実際にPrintifyを使ってみた人達の口コミを調べてみました。

販売とデザインの両方を楽しんでいる投稿や、発送までの早さを取り上げている声が見受けられました。

手軽さや発送までのスピード感が良い評価を得ている一方で、Printifyの設定の複雑さや使いにくさを嘆く声もあり、利用するには慣れが必要な部分もあるのかもしれません。

そのほか、Printify公式サイトにも販売者の成功事例が掲載されているので、参考にしてみてくださいね。

参考:Print on Demand success stories with Printify|Printify

Printify(プリンティファイ)の使い方・始め方

Printifyの導入を検討している方に向けて、押さえておきたい基本的な流れを紹介します。

ここでは登録方法とオリジナル商品を作成・出品する方法の2つに分けて解説します。

登録方法(アカウント作成)

Printifyへの登録はとてもシンプルで、メールアドレスが1つあればすぐにアカウント作成が可能です。登録の流れは以下の通りです。

  1. Printify公式サイトにアクセス
  2. 画面右上の「Sign up(サインアップ)」をクリック
  3. Googleアカウントまたは任意のメールアドレスとパスワードでアカウント作成
  4. 登録目的(ビジネスか個人利用か)や、オンラインストア開設予定の有無などの簡単なアンケートに回答
  5. Printifyのマイページ(ダッシュボード)が開き、登録完了

登録自体は数分で完了します。

アカウント作成後、すぐに商品作成やストア連携に進めるのが魅力です。

出典:Step-By-Step Print-on-Demand Guide for Beginners|Printify

オリジナル商品を作成して出品する方法

Printifyで商品を販売するには、まず連携するECプラットフォームを設定し、そこにオリジナル商品を登録していきます。

  1. マイページ左側の「ダッシュボード」タブから「Connect your store」を選択
  2. 「Connect now」をクリックし、希望するプラットフォーム(Shopify、Etsy、WooCommerceなど)と連携(※事前にプラットフォーム側のアカウント作成も必要)
  3. 商品作成に進む
    1. マイページの「Catalog」から作りたい商品(Tシャツ、トートバッグ、マグカップなど)を選択
    2. 自作のデザインデータ(推奨フォーマット:PNG、推奨解像度:300dpi以上)をアップロード
  4. モックアップエディター(シミュレーター)を使って、デザインの配置・拡大縮小・色調整などを行い、仕上がりイメージを確認
  5. 商品の販売価格や商品説明文を設定
  6. 「Publish」を押すと、連携したプラットフォームに商品情報が反映される
  7. 最後に、連携先プラットフォーム側で商品カテゴリや販売設定を整えれば、出品完了

商品登録後も、プラットフォーム側で送料設定や在庫数(POD商品のため仮設定)を見直すのがおすすめです。

【FAQ】Printify(プリンティファイ)に関するよくある質問

Printifyを利用する際によくある質問とその解決策をまとめました。

売れない場合に考えられる原因と対策は?

Printifyで作った商品がなかなか売れないときは、以下のような原因が考えられます。それぞれに応じた対策も合わせてチェックしておきましょう。

原因対策
商品品質や仕上がりにばらつきがある高評価の印刷パートナーを選び、テスト注文で品質確認を行う
配送に時間がかかり、購入者が不安になる納期が安定している業者を選ぶ/配送目安をショップに明記する
デザインや商品に魅力がないターゲット層に合ったデザインを再検討し、季節感・トレンドを取り入れる
価格設定がターゲットに合っていない同ジャンルの商品価格を調査し、無理のない価格帯に設定する
ショップ運営やシステム設定に不備がある商品掲載・購入動線・決済テストを定期的にチェック・修正する
集客・認知が不足しているSNSやブログを活用して、商品やショップの認知度を高める
販売戦略が曖昧でターゲットに刺さっていないニッチ市場を明確に設定し、ターゲット特化型のブランディングを行う
売れない原因と対策

Printifyでは、品質や配送が業者によって異なるため、まず「商品選び」自体が販売成功の第1歩です。

さらに、「見せ方・届け方・売り方」まで設計しないと、どんなに良い商品でも売れにくいのが現実。

売れないと感じたら、どこにボトルネックがあるかを1つずつ見直していきましょう。

出典:How to Start a Print-On-Demand Business in 2025: Quick Guide|Printify

サイトの言語表示を日本語にする方法は?

Printifyは日本語表示に対応していません。

ただし、ブラウザの翻訳機能を利用すれば、日本語表示に変更可能です。

Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの主要ブラウザには翻訳機能が備わっていますので、活用しましょう。

Printifyを利用するデメリットは?

Printifyには多くのメリットがある一方で、利用前に知っておきたい注意点も存在します。

主なデメリットと注意すべきポイントは以下の通りです。

品質や納期にばらつきがある

Printifyは複数の印刷事業者と提携するプラットフォーム型サービスです。そのため、選ぶパートナーによって商品の仕上がりや納期に差が出ることがあります。

特に、プリント品質や配送スピードにこだわる場合は、事前にパートナーのレビューを確認したり、テスト注文を行って品質をチェックしておく必要があります。

トラブル対応に時間がかかる

トラブルが発生した際は、「利用者 → Printify → 印刷事業者」という流れで対応が進むため、Printifyが仲介する分、対応に時間がかかりやすい傾向があります。

返品・再送などのリクエストも即対応とはいかないため、購入者への案内や対応マニュアルをあらかじめ用意しておくと安心です。

ショップ運営・管理に手間がかかる

Printifyでは、印刷パートナーの選定、価格設定、品質管理、返品対応などをすべて自分で行う必要があります。

自由度が高い反面、管理・運営の手間も大きくなり、特に初めてEC運営に挑戦する人にとってはハードルに感じる場合もあるでしょう。

運営負担を軽減するためには、出品前に価格や原価をしっかりシミュレーションし、トラブル対応フローもあらかじめ整えておくことが重要です。

「watasiino!!」は創業20年の日本のオリジナルプリントサービスです!

この記事では、海外のオンデマンドプリントサービス「Printify」について紹介しました。

Printifyは、「コストを抑えながら、自分好みのショップ運営をしたい」という方に適したサービスです。

しかし、品質や納期のばらつき、システム設定の複雑さ、サポート体制については不安があります。

一方、創業20年を迎える日本のオリジナルプリントサービス「watasiino!!」は、初心者にも安心のサポート体制と、上級者も満足できる高いプリント技術を両立しています。

デザイン作成からプリント・発送までをすべて自社で一貫して行うことで、安定した品質と短納期を実現。さらに、万が一デザインに関するトラブルや不明点があった場合も、スムーズなサポート対応が可能です。

これからオンデマンドプリントやネットショップ運営を始めたい方はもちろん、より高品質なプリント表現を求めるクリエイターやデザイナーの方にも、「watasiino!!」は頼れるパートナーとなるはずです。

ぜひ、あなたの大切なオリジナルアイテム作りに「watasiino!!」を検討してみてください。

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